ネギトロは概ね2種類から3種類のマグロが使われています。
・黄肌マグロ
・目鉢マグロ
・ビンチョウマグロ
最近では本マグロ入りや、ミナミマグロも目にすることがありますが、ほとんどは2魚種から3魚種で作られます。
黄肌マグロ(キハダ)
ヒレと側部が黄色いことから黄色い肌キハダと名付けられました。
海外ではYELLOWFIN TUNAと呼ばれています。
肉質は薄い紅色で淡泊です。
世界中の熱帯から温帯に分布、地中海には生息しません。
日本太平洋側近海でも漁獲水揚げされますが日本海側では見られません。
特長として海の表層に分布していることからはえなわ漁でも釣られますがまきあみ漁の対象で最も多く漁獲される魚種です。
水揚げ地から直接取引きされることが多いです。
以前は日本国内の食文化で関西方面に人気があり関東では馴染みが薄かったのですが最近では関東でも多く販売されています。
目鉢マグロ(メバチ)
目が大きく海外ではBIGEYE TUNAと呼ばれています。
世界中の熱帯から温帯に分布していますが地中海には生息していません。
肉質は濃い赤身でネットリした食感です。
豊洲市場をはじめ多くの市場でセリにかけられる魚種です。
スーパーマーケットや魚屋で販売される大半はメバチになります。
マグロの中でも生息深度が深く海域によっては身に脂を蓄えトロがとれます。
水揚げ時、深い場所から取り上げる時に水圧が変わることで血管が破れ身にシミ状に
拡がってしまうこともあるデリケートな魚種です。
主にはえなわ漁で漁獲されます。
ビンナガマグロ(ビンチョウ・トンボ)
ムナビレが長く側面から見た髪の鬢髪みたいなことからビンチョウとよばれています。
また長いムナビレを広げて泳ぐ姿はとんぼが飛んでいる姿に似ていることからトンボともよばれます。
海外ではALBACORE LONGFIN TUNAと呼ばれています。
世界中の熱帯から温帯に分布していますが地中海にも生息しています。
日本海ではほとんど見られません。
肉質は白身で柔らかい食感です。
近年、安価なことからスーパーマーケットの目玉商品として扱われることも多く
以前は刺身で食べる習慣があまりありませんでしたが(地域によっては昔から刺身で食べていたようです。)若い年代にも購入しやすい価格であることと、カルパッチョなど食べ方のバリエーションもあり人気がでてきました。
脂の乗ったものはビントロとして回転ずしの定番商材にもなっています。