現在のネギトロは内陸にある水産会社で最初に作られた!?

マグロの赤身を細かくし、トロ味を出すために植物性油脂を混ぜあわせ今のネギトロが生まれました

 

 

その水産会社もネギトロ製造を始めて、市場から大変反響があり注文に応えるため工場の拡大や設備投資、人員の拡充、休みなしで対応するぐらい忙しかったそうです。生産が始まった当時、ネギトロに使われる原料は大手スーパー等で販売されるマグロの柵から出る不定形な部分、端材、ブツともよばれる部分を使って作られていました。

 

 

やがて消費者の生活様式も変化していきます。スーパーマーケットで買ったマグロの柵を自分で刺身に切るより、手軽に食べられるネギトロの売れ行きが伸びていく時代へ変化していきました。

 

 

それに伴ってネギトロの原料も変化し今では端材だけでなくロイン(マグロを四つ割りし骨や皮、血合いを取り正肉にしたもの)が使われるようになりました

 


マグロを扱う会社もネギトロブームに乗りこぞって製造を始めていきます。

当然のことですが、ネギトロを製造販売する会社が増えて供給が多くなった結果、価格競争がおきます。少しでも価格を下げ販売できる商品の開発が始まりました。主原料のマグロは、小さな端材を使うと手間がかかり生産量が上がらないので、ロインを使い生産量を上げることが必要になります。

 

 

しかし、
ロインは原価が高く採算が合わなくなるので、なんとかして原料価格を下げなくてはなりません。

そこで目をつけたのは漁法によって価格の違うマグロを使うことでした。

 

 

はえなわ漁マグロは、漁法や処理等に手間がかかりますが品質を保つことが出来るため、効率重視のまきあみ漁マグロに比べると価格が高く取引きされています。

 


はえなわ漁マグロよりまきあみ漁マグロは年間を通じ価格が安く安定していることから、まきあみ漁マグロを使う会社が多くなりました。
まきあみ漁マグロの品質について赤身は色の持ちこそ、はえなわ漁マグロより持ちませんがネギトロの味は、極端に変わることはありません。

 

 

その他製造に関しては様々な創意工夫をしているようです。
人件費については機械化も進めていますがマグロは形状や肉質の違いや骨の取り残しなど人間の手作業で行わなくては出来ない工程があり機械化には限界もあるようです。

 

 

私自身の想いとしては、過剰な価格競争はマグロを一網打尽に取るようなことにもつながりかねず、また行き過ぎた工夫が品質の低下を招くのではないかと危惧しています。

環境保護の基、適正な価格で安心安全なネギトロが流通することを願っています。

 

 

いまネギトロは全国各地いろいろな所で食べられます。
居酒屋、そば屋をはじめ高速道路PA、温泉施設、フードコート、コンビニ、ファミレス
ネギトロ巻・ネギトロ丼は人気商品、海鮮丼のアイテムにも欠かせません。

 

 

ここまでネギトロが全国に広がったのはネギトロにかかわる人たちの努力の賜物です。
サステナブル(Sustainable)な漁業を行い資源を大切にこれからの将来もマグロを食べていければと思います。

 

 

※サステナブル・・・sustain(持続する)able(〜できる)「持続可能な」「続けていく」という意味です。